認知症と仲良くつきあう5|整体&健康塾らくしんかん(広島市西区)
認知症と仲良くつきあうシリーズ・5回目です。
4回目までケアの心構えとして「呼吸とその間合い」と、「手あて(愉氣)」を取り上げました。
この2つはケアをするうえで大事な要素です。しっかりとした訓練が必要です。
最近ではいろいろな情報が飛び交っていますので、いきおい手っ取り早く方法を
鵜呑みにして真似る人がいますが、さきの2つの基本ができているかでは成否が大きく変わってきます。
シンプルなので軽視しがちですが、「呼吸(間合い)」と「愉氣」を軽く取らないように注意してください。
今回は頭のケアから入ります。
基本、脳卒中の進行期でない限り、頭のどこを愉氣をしても効果があります。
よく他のリラクゼーションで頭をさわられると、指先を立ててマッサージするセラピストがいますが、
ヘタに手や指に力が入ると、頭や首が却って緊張して堅くなります。
くれぐれも触れる程度で、力を入れない愉氣をしてください。
操法として効果的なのは、後頭骨下の押し上げです。
これは自分でもできます。後頭骨下に指をあてて、反対の手でおでこをかるくすりあげると、
首が上方にあがり、後頭骨の下にあてている指が自動的に後頭骨を引き上げることになります。
(アイウオッチの写真を参照、注意:脳卒中の進行期は避けた方が安全です)
この部分を難しく言うと”上頚(じょうけい)”と言って、首から頭への血行を調整する急所です。
左側は頭への血を登らせ、右側は頭の血を首へ降ろす役割があります。
また、神経や眼の急所もあります。頭、神経、眼を使いすぎると、この部分が堅くなります。
さらに、そこから下の首筋も連動的に堅くなって緊張してきます。
まだ、実証するまでの経験例が多くないのですが、認知症の特徴として、後頭骨が堅く縮こまっていたり、
後頭骨が鍋蓋のように首側に落ちていたり、全体的に頭や首筋が堅かったり、のっぺりした緊張感があります。
それを愉氣をすることで弛めてあげるのです。指先に力を入れて揉むと、頭や首はデリケートな部分なので
かえって緊張して堅くなって逆効果です。
さらに、難しくなりますが、左右の後頭骨の下端から後頭骨の下端の線に沿って真ん中へ進むと、
後頭隆起下の突端にぶつかります。ここはを頚上部”といっていますが、ここに軽く上方に向かって指をあてて
首を少し上に向けると、あてている指が頭の中にむかって入っていくような感じになります。
ここも頭や眼の使い過ぎると堅くなりますし、眠りの質が悪いと、この後頭骨の下端の線がはっきりしないし、
何かヌルっとしたものを感じる。眠りの質が悪いとぼっーとした状態になり、すっきりしなくなってきます。
先の頚上部も”覚醒の急所”として使う場所です。
ちゃんと愉氣をすれば頭や眼がすっきりして、頭が働くようになります。
以前これらの場所は”頭を良くするシリーズ”で取り上げた場所です。
単に認知症対策だけでなく、頭や眼、神経をスッキリさせる大事な場所です。
一般の人や学生にも使える場所です。是非とも活用したい場所です。
(つづく)