自分deできる整体&元気生活|広島らくしんかん整体 ちょっと違うフィンランドのサウナ2

また整体から少し離れます。

前号の続きで、”ちょっと勝手が違うフィンランドのサウナ2”、

今度は個人宅のサウナです。

 

もう十年以上前ですが、ひさびさに5日間の長期休暇(?)が取れて初めてのフィンランド。

 

その時、何を思いあがったのか、フィンランドぽっい過ごし方がしたくて個人宅へ民泊することに、

しかも北部の北極圏に近いド田舎へ。

 

着いた場所も森と平原のなかにあるポツんとした一軒屋。

野球のボールを思いっきり投げても隣家に全く届かないくらい、だだ広く。

向かいの牧場では、見知らぬヤツが来た、と牛たちがいっせいにガンを飛ばしてくる。

道を歩けば、ヘンな東洋人が歩いていると! 驚きのあまりドライバーがハンドルから放してバンザイをしている。

コンビニには借りた自転車で40分くらいペダルを踏まないとたどり着けない。しかもブレーキがない。

季節は9月中旬、日本では蝉が鳴いているが、ここでは今夜オーロラが出るよと宿の主人が言う。

しかもこの宿の客は自分一人、あとはオーナーの老夫婦。これじゃ昔あったウルルン滞在記と同じだ。

 

そんな、何も無いところへ、ふら~と3日間滞在。

 

ごくわずかなフィンランド語の単語と、下手クソな英語で宿の老夫婦とやり取りをせざるを得ない。

向こうは以前から日本人客を受け入れ、自らも日本へ行ったことのある親日家だが、

やはり言葉の壁のせいかコミュニケーションが大変で、ちょっと気疲れもする。

 

周囲に何にも無いだけに、やることも限られる。

何でこんなところを選んで来たのか? ちょっと後悔しつつも、実はフィンランドのド田舎暮らしを

まったり浸ってみると満更でもないと感じてしまう。

 

ところで、フィンランドに来たからには、やっぱり”サウナ”だ。

民宿の主人に明日の晩はサウナに入りたいと希望をいれた。

 

当日、この時間くらいにはサウナに入れるよと、

電気ストーブで焚くサウナだが、やはりサウナルームを温めるのに時間がかかるようだ。

聞くと、昔電気がなかったころは、薪でたくスモークサウナだったそうだが、

今は電気で焚くのが一般的だそうだ。薪だと相当な手間と時間がかかるのだとか。

 

主人から、もういいだろうと一緒に入るが、その前に自家製のビールを飲まされる。

そしてお互い裸になり、シャワーで身体を流す。

そしてサウナルームへ、さすがに家庭のサウナルームなのでそんなに広くないが、2人なら余裕で座れる。

 

端っこのサウナストーブに黒っぽい石が熱せられている。そこへ水をかける。

そうすると、熱せられた湯気がもうもうと立って、とたんに熱くて息苦しくなる。

やがて宿の主人の親父さん、葉っぱがいっぱいついた枝を束ねたものを身体に打ち付け始めた。

そのうち「やってみるかい」と言って、枝を貸してくれる。

木の枝を身体に叩いてみると気持ち良い、鼻を近づけると、かすかに葉っぱのいい香りがしてくる。

 

この白樺の葉を束ねたもの、ホテルでは葉っぱが散らかって清掃に困るという理由で

持ち込み禁止になっているが、ここ一般家庭では問題はない。

 

数分はいって、居間へもどり涼みながら休憩。

水が飲みたいが、宿の親父さんあろうことかビールを持ってくる。

 

これが2,3度繰り返すと、ビールではのぼせあがりそうだ。

もうだめだ、と白状して水を飲ましてもらう。

水を飲んで上を向くと、大きな角がついたヘラジカの頭のはく製とライフル銃が

置かれていて、ちょっとぎょっとする。親父さんが仕留めたもので自慢している。

 

あとで調べて知ったことだが、フィンランドは高緯度で農耕に適しにくいこともあって、

昔から狩猟がさかんであるし、しかも男子には徴兵制もしかれ、過去2度も旧ソ連と戦争し

国の存亡の危機を体験したこともある。そういうことで銃の保有率は高いという。

 

ところでフィンランドの人は毎日いつでもサウナに入るかというと、

どうもそうではないらしい。親父さんも金曜日の夜は必ず入るが、あとは週に2度くらい…とのこと。

 

サウナから発した蒸気(ロゥりュ)は、ことのほか熱い。長い時間耐えられたものではない。

親父さんはゆうゆう入っているが、こちらは耐えらない。

回数を追うごとに身体に応えだし、2,3分で外にでてしまう有様。

 

ついに降参。

親父さんも「もういいの?」というが、これ以上はいると完全にのびきってしまう。

リクエストした手前、もう少しつきあわなきゃと思うが、身体がついてこない以上どうにもならない。

 

幸い、雪は降っていないし近くに池や湖もない。

これで冷たい湖にダイブなんかしたら、おそらく心臓麻痺を起こしてドザエモンになってしまうだろう。

 

シャワーで汗を流し、服を着てから火照った身体を覚ましに

外へ出て夜空を眺めていると、待ってましたとばかりに薄緑色のオーロラが

天女の羽衣のごとくひらり・ひらりと天から舞い降りてきた。

 

民宿の親父さんに感謝!

(おわり)