風邪の効用・1|広島らくしんかん整体
「風邪の効用」という本がある。
”野口晴哉”先生の有名な本である。
今は文庫本で販売されているので、比較的大きな本屋さんで入手できる。
人間には”生老病死”がある。これらは避けることができない。
”病”もそうだ。
”老死”といっしょで、忌避するような扱いだった。
風邪も”万病の元”と言われるように、ひとつ間違えればやっかいなことに繋がる故、
”病”として忌避し、場合によっては敵視してきた風潮がある。
その最たるものが、インフルエンザをはじめとするワクチンに対する考え方だ。
これは忌避の窮極かもしれない。
その他、ちょっとしたことでも「お風邪など召さないように….」という挨拶代わりに使う。
テレビの天気予報でもこの季節には良く耳にする。
とかく「病」は、痛く・苦しく、そして最期には”死”に至るものとして、
忌避し、敵視したがるのも無理はないと思う。
しかし、この「風邪の効用」は、これまでの考え方とは全く異なる。
「病」とは生きている限りは、なってしまうこともある。
「病」になるには、なるだけの理由があるはずだ。
その理由がわかれば、これまでの生活、身体の動き方も改める機会になるだろう。
さらに人間を含め生き物には”自然治癒力”が具わっている。
自然治癒力を信じ、「病」をどう経過し、どう変わっていくのか、向き合うチャンスかもしれない。
一連の過程がわかれば、今回の「病」を通して悪い処が質され、より良くなっていく機会にもなれる。
そうなれば”風邪”という「病」が、これまでの自分に何かを教えてくれるはずだ。
そして身体の裡に何かを働きかけて、この風邪を経過しようとする。
この経過、決して快適なものでない部分が多いので、覚悟する必要がある。
きちんと経過し、乗り越えれば、風邪を引く前よりも調子がいいことに気づいてくる。
風邪を引く前に一度、野口先生の”風邪の効用”という御本を読まれると良い。
(つづく)