はじめての野口整体勉強会-入門編⑤”整体の目的とは”

整体の目的、整体が目指す”身体”の状態とは?

「腰の痛みがなくなる」「ヒザが楽になる」「骨盤のゆがみをただす」などと整体の”効用・効果”を

出しているところが多くても、”整体の目的”そして”整体が目指すべき身体の状態とは?”となったら

意外に少ないですね。痛いのラクにしても、無理な身体の使い方をしてまた痛めば繰り返しになり

進歩がありません。今回”活元運動”へもつながる”整体が目指す身体の状態”を解説していきます。

(※文庫本「整体入門」お持ちの方は、36~49頁をご参照ください)

もくじ

1.整体が目指す身体とは?-いきなり結論です

2.どうして”感覚”を敏感にしないといけないの?

3.感覚を敏感にする重要性とは?

4.”治してもらおう”という依存心がジャマなのか?

5.自分のからだの使い方を改める

1.整体が目指す身体とは?-いきなり結論です

整体の目的、整体が目指す身体の状態とは..、最初に結論を申し上げます。

 

野口整体の”野口晴哉先生”が提唱された”全生(ぜんせい)”は

”活き活きと人生を最期まで全うして生きる”。

シンプルですが、その目的に添うために整体があるのです。

 

人間は二本の足で立ち、歩き、走ったり、跳んだり跳ねたりと自由に動きますね。

多くの生物の中で、これだけ二足歩行が自由なのは”人間”だけです。

 

しかも、この二足歩行は左右の足でバランスよく立ち、歩いたり、走っているのです。

もし、この左右の足のバランスがとれなくなったらどうでしょうか?

歩いたり、走ったりもできずに、立つことも難しくなります。運動の自由が無くなりますね。

 

足だけでなく人間はさまざまな内外の要因からバランスを保って、自由に動けて生きるコトが

できるのです。仕事をしたり体操したりと意識運動だけでなく、くしゃみや、しゃっくりなど

無意識の運動にも反応して動いているのです。

 

その運動する元というか、キッカケになるのが”身体の感覚”です。

さまざまな身体の内外の要因から敏感に身体が感じ取り、それを自由な運動へとつながることで

われわれ人間の生活の営みが的確に気持ち良く行われるのです。

 

まさに整体の目的は、

感覚を敏感にしてバランス感覚も高め、自由な運動へとつなげてあげる。

自然なカタチで、その人が持っている可能性を拡げて”より人生を充実した”ものへと導くこと

だと思うのです。

2.どうして”感覚”を敏感にしないといけないの?

どうして”感覚”を敏感にしないといけないの?

「私なんか”偏頭痛”持ちで、いつも頭痛に見舞われて”痛み”なんか消えてしまえば

いいと思っているんだけど..」

 

お気持ちはわかります。

しかし「痛み」という感覚は、身体のどこかに異状が生じていることを

”痛い!”という感覚を通じて警告しているワケで、これが無かったら危いのです。

 

極端な例で、身体に刃物が突き刺ささると出血して痛いですよね。

その痛みで出血に気づいて「あら大変!」と手あてにかかりますね。

もし”痛い”という感覚がないと、出血だらけで出血多量で死んでしまうのは

誰だってわかることだと思います。

3.感覚を敏感にする重要性とは?

こういった「痛み」といった感覚や、体内の異状からの反射感覚が

私たちを救っているのです。ここからは野口先生の「整体入門」から引用します。

悪いモノを食べて吐くのは、悪いモノが入ったのだから吐くのです。

だから吐いた場合には胃袋は丈夫だったのです。

 

それが腸にいって下痢をしたら、それは腸が丈夫だったからです。

 

吐いたり下したりしたから胃や腸が壊れたからと思うのは、

その体の持ち主の頭がどうかしているので、体から言えば自分の体に対して

下痢したら「腸よ良くやった、もっと残さず掃除しておけ」

吐いたら「胃袋よ、よくやった」と褒めなくてはいけない。

下痢したからといって、さわいで安易に”下痢止め”に手をつけてはダメですよ!

しっかり自分の食行動に反省して、腸に感謝しなさい!というコトですね。

 

さらに酒好きの”吞兵衛”さんには

「ゆうべ飲みすぎたら肝臓が腫れちゃった、何とかしてくれ」という

 飲み過ぎて肝臓が腫れなかったらどうなるだろうか? 

 飲み過ぎて肝臓が腫れるのは当たり前じゃないか。飲み過ぎて余分な毒素を入れたから

 それに対応して肝臓が働いて消毒薬の働きをしているのです。

 

 それが肝臓が腫れる理由です。飲んで腫れないような肝臓だったら

 それは肝臓が怠けているのです。

吞兵衛さんには、耳が痛いかもしれませんが

お気づきいただきたいのは、感覚が鋭敏になることは

同時に身体を平衡に戻ろうとする力も働く

 

つまり

自分の力で治ろうすると力ですね。

”自然治癒力”とも言っていますね。

 

こういった感覚が鈍いと、同時に正常にもどろうとする力も弱くなってくる。

ちょっとした異状も感じられなくなると、どんどん溜まって大きくなっていく。

それが、最後には致命的な脳溢血、ガンとか肝硬変であったりするのです。

 

4.”治してもらう”という依存心がジャマなのか?

汚いハナシですが”吐く”も”下痢”するも”本人”でないと意味ないですよね。

だれかが代わりにやってあげても、本人の状況は何ら変わらないですね。

 

感覚を鋭敏にして、身体を平衡にする力を高め”自然治癒力”を高めるのは

”本人”でないとできないのです。ピンチヒッターを出してもダメなんですね。

 

だもんで

他人の力で治してもらうとか、薬で治すとか、庇ってもらういう

考え方は間違っているわけです。

 

もっとわかりやすく言うと

安易に医療に頼ったり、薬物をつかったり、健康器具やサプリに手をつけたり

といったことは奨めてないわけです。

 

それでも昨今は

「治してもらおう」という医療や療術とかに依存する人が実に多い!

 

それでいて

「あんたのやりようが悪いから、俺の胃はなかなか治らん」とか

「便秘が治らん、ちっとも糞が出ん! あの医者はヤブだ!」とか

平気で言っているんですね。実際、イイ年した高齢者に多いんです。

 

そういう依存的な観念にとりつかれるから

ますます自分の体の感覚が鈍くなって、平衡を失って

自然な治る力も失ってくるのです。

 

まずは、考えを改めて

自身の身体を見直して、自身の力を活かすことに

切り替えていきましょう。

5.自分のからだの使い方を改める

結果的に”健康”は自分自身で生み出すしかありません。

 

このときの”自分自身”は、ご自身の”からだ”のことですよ!

自分でクスリや、サプリをとったりしても、これは物質に依存することになるので無意味です。

 

つまり健康は人から”してもらう”ものでない。

自分で運動を調整して自分でつくっていくのが健康への道なのです。

 

ちなみに整体は、

その人の力で健康になって行く道を導いてあげることになります。

言い換えると”導いたら、自分で元気になる道を歩め!”ということです。

 

とうぜん

最初から、自分自身でそういった運動や行動で実現することもできます。

それが以降で紹介します”活元運動”という自律訓練法です。

 

人間生きていると、どうしても身体のあちこちに歪みもでますし

二足歩行でバランスをとっているつもりでも、左右重心に偏りが生じ

長らく人生をおくると歪みや偏りがどんどん大きくなってきます。

 

自分の生活状態によっても、この歪みや偏りの度合いは大きく変わってきます。

これが大きくなると体調を壊す要因になるのです。つまり病気になるわけですね。

 

逆からみると、自分の普段の身体の使い方に問題があると

それが積み重なって体調を壊すのです。意識でも無意識であってもです。

 

自分の身体の使い方の結果が、今の健康状態を反映してくるのです。

 

からだの異状を感じれば自分の身体の使い方の結果が異常なのです。

謙虚に自分自身の身体の使い方を反省する必要があります。

 

大事なのは、身体の使い方を改めなくてはいけない。

これが頭や意識上ではわかりにくいのです。無意識の気づかない領域にも

要因があるのです。なぜならバランスなんてものは無意識でとってますよね。

 

そうすると意識のほかに

無意識に身体のバランスをとる訓練をおこなうことで

身体の偏り歪みをただしていくことで、感覚を敏感にしていきます。

さらに身体の反射も敏感にして、自然で自由な運動を発揚させることなのです。

 

繰り返しますが、

無意識に身体バランスを取り戻し、感覚を鋭敏にし

運動性を高め、結果的に自己の自然治癒能力を高めていく

訓練法の”ひとつ”が

 

”活元運動(かつげんうんどう)”なのです。

 

活元運動についてのくわしいコトは次回紹介します。

今回はここまでとします。

(おわり)

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