フィンランドの社会福祉-外来医療サービスの実情

フィンランドで病気になったら-外来の医療はどうなの?

高福祉国家のフィンランドですが、体調をくずして病院のお世話になるとき

「すぐ診てもらえるの?」「医療の質は?」「医療費は?」と気になりますね。

今回はフィンランド、外来での初期医療制度を調べてみました。

1.フィンランドの医療は良好と-外務省は評していますが

こちら日本外務省が発信した「世界の医療事情」のページがあります。

参考リンク:外務省 世界の医療情報-フィンランド編

 

それによるとフィンランドのところを要約すると

『フィンランドの医療水準は高く、医療設備も清潔でよく整備されています。

国民皆保険制度で、公的医療サービスは低額で受けられます。外国人でも1年以上

在住すると健康保険カードが発行され、同様に低額で医療サービスが受けられます。』

 

さらに

『公的医療サービスは、まずは地域ごとの医療センターが担っており、必要に応じて

総合病院や大学病院へと紹介されます』

 

抽象的ですが、フィンランドの医療水準や

国民に対しての医療サービスは良いように見えますが

やはり問題点もあるようです。

2.予約がとりにくい公的・地域医療センター

日本の場合、たとえば風邪を引いて病院に行くとします。

たいていなら予約なしに近くの個人病院に行って診察してもらって

注射なりクスリを処方してもらって、その日のうちに帰って休むことができますね。

しかも保険が利いて、費用もそんなにかからないですね。

 

しかし、高福祉国家のフィンランドでは、そうはいかないのです。

まずは最初に受診すべき地域の公的医療センターの診療予約が混雑して取れないのです。

これは日本の外務省も注意しています。

 

今回

実際にフィンランド在住の方がレポートしていますので

その一部を紹介したいと思います。

3.フィンランド在住者の体験によると…

今回紹介しますのは

『やっぱりかわいくないフィンランド』(芹澤 桂著・幻冬舎文庫)

 

 

 

 

 

 

 

フィンランド人の男性と結婚して、フィンランドに移住したようすをエッセイにされて

読みやすくて、とても面白いので、ぜひ読んでみて下さい。

 

この著者もフィンランドの公的・地域医療センターの予約のとりにくさ

さらに医師や看護師の対応にも嘆いています。

 

ちなみにフィンランドの病院で外来にかかりたいときは

まずは最寄りの公的・地域医療センターへ電話で予約をとってから

受診をするというシステムになっています。

 

 

実はこれが非常なクセもの。

公的・地域医療センターに受診希望者がワッと押し寄せることもあり

混雑して予約が非常にとりにくいのです。

 

これには

予算の関係で医療センターが統合されたり、

医師不足も問題があるようです。

 

朝いちばんに電話しても、なかなか繋がらないケースも多いうえに

ちょっと遅れて電話すると「本日はいっぱいになりました」と。

 

他に、この日時は都合が悪いので、ほかを希望したら1~2週間先だとか

ヘタをすると1か月以上も待たされることもザラだそうです。。

 

歯が痛いのに1か月以上先の受診では、とてもじゃないけど我慢できない…。

4.さぁ大変!妊娠中に風邪をこじらせてしまった…

ところで、こちらの著者

フィンランド人男性と結婚後、フィンランドへ移住。

 

妊娠中に風邪をこじらせてしまい

発熱と、気管支を痛めてセキがひどくて、地域医療センターへ予約したら

 

混みあっていて、医師には診察してもらえず

看護師に診てもらう”看護師枠”しか、とれなかったそうです。

 

それでも看護師に診てもらったら

「医師に診せてもいいけど、できることはないと思うよ

セキはひと月くらい続くのはあたりまえだし、お腹の赤ちゃんへの影響もなし

つらいなら、寝てるしかないわね」

 

あっさり言われてしまい

そのまま帰って、自然治癒力に任せるしかなかったということです。

 

さらに医療の質にも疑問点があります。

医師不足を補うためか、語学力に怪しい外国人医師が担当になると

相手に症状を説明しても、なかなか理解してもらえなかったり

 

 

「こんなクスリで治るの?」

ド素人でも首をかしげたくなるような

いい加減な診察や処方をする医師もいたりとか

 

不安にさせられたり、

腹立たしい思いをさせられた著者は

最後は「自分の健康は自分で守るしかない」としたようです。

 

その決心のかいがあったのか

フィンランドの大自然が強くしてくれたのか

以前より身体が強くなったと書かれています。

 

日本で、よく皮膚科にお世話になったという

アトピーも良くなっていったと言われています。

5.早く治したきゃ”大金”が必要?-フィンランド

日本だと、あたり前のように思われている

初期の外来診療。予約なしでスグ診察を受けれて、クスリも処方してもらえて保険で低額で済む。

フィンランドでは、予約する段階から大きな障害があるのが事実です。

 

ちなみにフィンランドでも、公的医療サービスのほか

私立病院など、私的医療サービスもあります。こちらは費用が高額になってしまいます。

しかし比較的すぐ予約がとれますので、手遅れになりたくない、痛みがガマンができないときには

こちらを受ける人もいます。

 

15年以上も前のハナシで恐縮ですが

駐在員として首都ヘルシンキに在住していた男性から、私立病院で採血検査してもらっただけで

3万円ほどかかったとのことでした。

 

低額公的医療サービスは時間がかかる。私的医療サービスはお金がかかる。

フィンランドでは、安心して病気?にもなれませんね。

(つづく)

リンク:フィンランド整体らくしんかんホームページ

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