9. 良い眠りが認知症リスクを減少させるワケ

ボケたくない! 認知症予防に関心のある方へ必見です

こんにちは! 広島市の導眠整体らくしん館代表・睡眠健康指導士のナガミです。

厚労省2012年の調査で65歳上の認知症患者は約462万人、軽度認知障害も約400万人と

報告され、この数は増えるいっぽうです。中高年の方には「認知症」は大きな関心事項です。

ボケたくない、最期までピンピンと元気で過ごしたい! そんな方に認知症リスクを減少させるヒントを

わかりやすくご説明します。

1.実はコレだった! 認知症リスクを高める元凶とは⁉

それは脳内の老廃物が排出されずに、溜まっていくと認知症リスクがあがっていくのです!

 

今回は認知症のなかで、

全体の7割を占めるくらい発症率が高い”アルツハイマー型認知症”について取り上げていきます。

 

その大きな原因として

脳内に老廃物として溜まる”アミロイドβ”という物質が

関係していると言われているのです。

 

ところで、このアミロイドβという物質ですが。

タンパク質の一種で健康な人の脳にも存在している老廃物です。

 

ちゃんと排出されれば問題ありません。

 

しかし排出がうまくいかずアミロイドβがたまってくると、

アミロイドβが出す毒素で脳内の神経細胞がやられて脳内の情報伝達ができなくなって、

脳が委縮し脳機能も低下してアルツハイマー型へと症状が進行していくのだそうです。

 

2.体内の老廃物を排出する-それはリンパの役割だが…

そうすると、

脳内に溜まらないようにアミロイドβを排出するシステムが

キチンと働かないといけないのですが、

じつは脳内には排出をつかさどるリンパ系がないのです。

・リンパ系とリンパの役割を簡単に…

ハナシがそれますが、

リンパ系は細胞に回収されずたまったリンパ液を、まとめて静脈へ還すというシステムです。

ただ還すだけでなく老廃物や有害物質も回収して、

有害なものを無害にするという身体を守る免疫機能も備わっています。

 

ひとつの観方として、体内の老廃物を除去する下水システムとも言えますね。

3. 脳には独自の老廃物を排出するシステムがある!

でも脳内にリンパ系がない!

では、どうしてアミロイドβとか脳内に溜まった老廃物を出しているのか?

最近の研究では「グリンパティック(グリンファティック)システム」

脳の老廃物を排出していると提唱されているのです。

 

この「グリンパティック系」は、

体内で同じように下水の働きをする「リンパ」と、

このシステムを構成している「グリア細胞」とを合せて読んでいるようです。

・グリンパティック・システムを支える”グリア細胞”って何?

急にハナシが難しくなって、すみません。

ところで「グリア細胞」って何だ?ことになりますが、

 

こちらは脳内にある細胞のひとつです。

みなさんが、学校の保健体育や生物で習ってご存知の

脳内で情報処理や伝達処理に秀でた神経細胞ニューロンとは別になります。

 

その神経細胞ニューロンの傍らにあって、

グリア細胞は神経細胞ニューロンに栄養を供給したり、

正常に働かなくなった神経細胞を除去するというサポートの役割をもっています。

 

さらに、このグリア細胞のひとつで「アストロサイト」というものが、

脳脊髄液を流入させ老廃物といっしょに排出させるという

”下水排出の役割”があると言われているのです。

 

4.眠りとグリンパティック・システムの関係

「グリンパティック」システムをまとめます。

 

脳内の下水排出システムが働くから、脳の老廃物、

そのなかでアルツハイマー型認知症を引き起こす原因にもなるアミロイドβも排出できて、

脳を健全に保つことができるというのです。

 

このグリンパティック・システムは、昼間も動いていますが、

活動の本番は睡眠中です。そう!眠っている時です!

 

深いノンレム睡眠(※注最後)という状態になると、

グリンパティック・システムは活発に動き昼間の10~20倍の老廃物を排出するというのです。

 

そのワケには、脳の脊髄液が脳の掃除をおこなっていますが、

脳内のグリア細胞はノンレム睡眠の間に大きさが60パーセントも縮むそうです。

そのためにニューロン間の隙間が広くなって脳内を掃除する脳脊髄液が流れやすくなります。

そうなると排出がより効率的になって、どんどん老廃物が出て脳を健康に保てるのです。

5.まとめ、質の良い眠りが認知症リスクを低下させる

逆にマウスさんにはたいへん気の毒ですが、

マウスからノンレム睡眠を奪い、ずって不眠状態にさせた実験を行ったところ、

脳内ではまたたく間にアミロイドβなどアルツハイマー型認知症に関係する毒素が

蓄積したとのことです。

 

これで、不眠や眠りの質が悪いと、

認知症とくに”アルツハイマー型認知症”のリスクが高くなってきます。

 

逆に眠りの質を高めて不眠を改善することが

認知症リスクの予防にもなる事もご理解いただけたかと思います。

 

ところで、ワタシは眠りの質がイマイチと感じている方

広島市西区に整体相談所がありますので、お気軽にご連絡ください。

 導眠整体らくしん館 代表:永見ヤスヒロ(睡眠健康指導士)

【整体相談室】広島市西区古江西町4-17 BM10ビル106号

 ご予約・お問合せ☎090-2002-9802

 ホームページからも簡単にご予約・お問合せできます↓↓↓

リンク:導眠整体らくしん館ホームページ

(※注)ノンレム睡眠を簡単に解説

注※ ノンレム睡眠(Non rapid eye movement)ついて

レム睡眠(Raid eye movement 急速眼球運動) と対にして考えられ、

急速眼球運動を伴わない睡眠状態のこと。

 

ノンレム睡眠の特徴は意識水準を下げ、体温・血圧・脈拍・呼吸数を低下して全身を休息モードにし、

大脳を鎮静化、記憶や情報の整理をするなどの特徴がある。

(参考文献)

・(一社)日本睡眠教育機構 睡眠習慣セルフチェックノートほか

・睡眠こそが最強の解決策である(マシュー・ウォーカー著)SB Creative刊

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