不眠・睡眠の質低下による”春の倦怠感”とは?-フィンランドのレポートより

ウキウキする春ですが、眠りの質低下で”春の倦怠感”もでやすい?

こんにちは! 広島の導眠整体らくしん館・睡眠健康指導士のナガミです。

3月になり寒さも残っていますが、着実に春に向かって”昼の長さ”も徐々に長くてなっていますね。

広島も夕方6時になっても、まだ明るいです。今回は日本よりも高緯度にある北欧フィンランドの

日照時間と睡眠との関係をみながら「眠り」の問題と、この時期に多い「春の倦怠感」への対処を

考えていきたいと思います。

北欧フィンランド、夏は白夜・冬は極夜の世界

ご存じのとおり

北欧フィンランドは、国土のおよそ4分の1が北極圏に属します。

北極圏では夏は夜の暗さがほとんどないと言われている「白夜」

逆に冬は昼の明るさがないと言われている「極夜」になります。

 

人口が集中する首都ヘルシンキでも北緯60度になります。

夏至は朝4時頃から23時頃まで19時間近くも”昼”になる日照時間があります。

いっぽう冬至は朝9時過ぎから15時過ぎと日照時間が約6時間

かなり差があります。

日照時間の差が極端な3月のフィンランド

一年を通じて極端な日照時間な差がありますが、

冬から春へと季節がかわる3月も、ひとつきを通じても日照時間にかなり差があります。

 

たとえば

3月1日の日没時間は18時前ですが、

いっぽうで

3月31日の日没時間は20時過ぎで

1ヶ月の間に約3時間も日照時間に変化があります。

 

(補足)

ヘルシンキでも年中通して日照時間の変化が大きく、

とくに春と秋は1ヶ月の間に3時間も日照時間に差が生じます。

 

極端な日照時間差が生む問題-フィンランド保健福祉研究所レポートから

ここからは、

「フィンランド保健福祉研究所」のレポートを引用しながら解説します。

 

ほとんどの人は春の日照時間が長くなると、身体が動きやすくなったり

気分がウキウキするなど、肉体的および精神的エネルギーの増加や

モチベーションのレベルが向上してきます。

 

しかし、

日光が増えることで体のリズムが変わり、睡眠パターンが変わる人もいます。

春の倦怠感(春疲れ)をまねく”体内時計”の変化とは?

繰り返しになりますが

フィンランドでは、3月1日は午後6時前、3月31日は午後8時過ぎに日が沈みます。

 

さまざまな研究によると、

フィンランドの人口の約10〜20%が”春の倦怠感”、

つまり”春の疲労”に苦しんでいます。

 

これまで、

夜の暗い時間が長い冬に身体が慣れているため、

3月になって急に日照時間が長くなると

不眠症の症状で悩む人が増えてきます。

 

ほとんどの人にとって、

眠りにつくのは午後9時から午前1時の間が最も一般的ですが、

日照時間の変化により、その就寝時間を過ごして

ずっと遅くまで起きている人もいます。

 

「こんなに遅くなると、睡眠を取り戻すのは簡単ではありません。

体内時計は、別の時間に眠りにつくのを防ぎ、体のリズムを保とうとします」と、

フィンランド保健福祉研究所(THL)の研究教授ティモ・パルトネンは述べています。

 

(補足)体内時計とは?

ここで補足いたします。

人間には一日が24時間強の体内時計が備わっていると言われています。

体内時計がきちんと機能すれば、朝の太陽の光で目覚めて元気に活動ができます。

いっぽうで、夜暗くなると自然に眠れるようになっています。

 

しかしながら、

極端な日照時間な差は、これまで冬の長い夜に合わせていた

体内時計のリズムに順応ができずに崩れることが多くなります。

そうして就寝と起床時間のリズムも崩れて不眠や眠りの質低下の原因になります。

 

その結果、春先特有の倦怠感「春疲れ」の症状を示し

日中も仕事や勉強のパフォーマンスがあがらないといったことが生じるのです。

不眠を改善して、春の倦怠感(春疲れ)を一掃させるには?

ここで”春疲れ”に対処するためのヒントを説明します

1.寝室を暗くする

カーテンや遮光カーテンで寝室から光を遮るようにしましょう。

暗くできないときは睡眠中に目を覆うためにアイマスクをしましょう。

 

2.遅くまで太陽の光を浴び続けない

2.日光浴で遅くまで過ごさないでください

夜は早めに屋内に入って、寝る前は部屋を暗めにしましょう。

 

3.一日の生活のリズムを守る-就寝時間・食時時間

成人は6〜9時間の睡眠が必要だと言われています。

理想的なのは、就寝時間を一定にするようにしてください。

 

食事の時間も同様です。

睡眠の質低下につながりますので、

就寝前はアルコールとカフェインの摂取に注意してください。

 

4.就寝前のリラックスが効果的

眠りにつく1時間ほど前のリラックスは効果的です。

アクティブなリラクゼーション法も眠りに誘うことができます。

 

この、アクティブリラクゼーションとは

呼吸法、漸進的筋弛緩、音楽鑑賞、軽い読書などがあります。

5.散歩などの運動をする

体内時計は通常、毎日数分ずつ調整されます。

午前7時から午前8時の間、または午後1時から午後5時の間に有酸素運動を行うと、

体内時計が春の日光に早く適応するのに役立ちます。

 

「運動は疲労を軽減し、睡眠の質を向上させる方法の1つです」とパルトネン氏は述べ、

夏に向けて日照時間が長くなるにつれて、春の疲労が和らぎ始めると付け加えました。

(補足)フィンランドでの睡眠と健康問題

(補足)

フィンランドは位置的にも冬は寒さが厳しいことで知られています。

加えて、日照時間が極端に短いせいか“うつ病”の発症も多く、

かつては自殺率が高いことが深刻な社会問題となりました。

 

いっぽうで夏は夜の暗い時間が短いなど

日照時間をベースとすると睡眠環境は日本と比べてもよくありません。

フィンランドが睡眠と健康をどう捉えているのか?

私たち日本でも参考になるのでは思い取り上げさせていただきました。

 

以上

フィンランド保健福祉研究所(THL)の研究教授ティモ・パルトネン氏のレポートを

YLE(フィンランド公共放送局)を通じて引用しました。

なお、よりわかりやすくお伝えするため内容の一部を変更、補足をしています。

(おわり)

導眠整体らくしん館 代表:永見ヤスヒロ(上級睡眠健康指導士)

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